言葉というか、約物とか読むときに注意すると面白いって話。というか、読むときに知ってないと困るものも。
実際に今回の現地版書籍のためにおぼえたのではなく、以前かやってる中国麻雀の現地の資料の読み下しで使ってたので今回役に立ったという感じです。
で、ぱっと見目立つのが句読点。台湾では、「、」も「,」も「。」も縦書き横書き問わず文字中央になってます。中国では、日本と同じように書くのですが、台湾だけがちょっと違うみたい。あと、「、」と「,」を使い分けてますが、その他の役物も一緒に紹介。
- 「。」 丸。日本語の「。」と同じ。
- 「、」 点。単語や文節など短めの語句を列挙する場合に使用。日本語で「・」を使って複数の単語や語句を並べるように使うのと同じ感じ。
- 「,」 コンマ。こっちが日本語の「、」的な使い方。
- 「;」 セミコロン。「、」の列挙と同じですが、長めの文で使う場合で使用。複数の短文を並列的に並べるときに使用。求聞史記とかでは多用されてた。あと、縦書きだろうが横書きだろうが「;」のまま使用する。
- 「:」 コロン。日本語と同じように単語に対して説明を入れるようなときや、説明をするときに使う。これも縦書きだろうが横書きだろうが「:」のまま使用。縦書きのとき使われると二点リーダと間違いやすいけど、案外同じように使われるので気付かなかったりする。
「、」「,」「。」については、鈴奈庵の帯とか、求聞口授の扉の言葉などがわかりやすいかな。訳は現物を見て下さいな。
セミコロンについては、求聞史記の「幽霊」出現場所の項目から。この部分、日本語版の書籍から引用すると『生息場所(*1)は、幻想郷のあらゆる所。騒がしい場所には騒がしいのが好きな幽霊が、陰気な場所には陰気なのが好きな幽霊が、温泉には温泉好きな幽霊が集まるのである。』と、3つの説明が列挙されている感じです。今回は3つの文がわりと短いですが、句点を含む長い文章を並べるときとかにも使っているようです。
コロンはあまり使われないけど、同じく求聞史記の魔理沙の項目から。あたまのところが『職業:泥棒』という意味になります。ここ以外だと、求聞口授の目次で、「第一部:新勢力極竟為幻想觶帶來什麽」のようなところや、文花帖のキャラ紹介の「登場作品:《東方永夜抄》」といったところとかに(どれも縦書きで「:」です)。
その他、文章のルールで、日本語の1字下げに対して中国圏は2字下げとか、字形の違いについてとかネタはあるのです。しかし、東方書籍にはあまりその違いがわかるような部分がなかったですかね。二字下げは、イベントで買ったSS本とかでそうなってて、おおって思ったくらい。後はカタログの最初の挨拶の文とか。
ただ、字形はフォントの選択次第なところもありますし、現地の教科書体的な正しいとされる字体と印刷用の字体にも差があるでしょうし。例えば今回見たものでは「聖」とか「郷」とかは書籍内でも現地的な文字でしたが「丸」や「茨」は日本で使っている文字がほぼそのまま使われていた感じですねえ。(そういえば、カタログの挨拶文では「次」の字が現地風になってたみたいな)
まあ、いろいろ興味はあるところだけど、これ以上は話が外れるのでまたこんどに。