この時期になるとコミケ初心者にいろいろとアドバイスしているページを見かけます。うちからもひとつ「周りを良く見て判断せよ」ってことをアドバイスしておきます。
コミケの場合は、かなり特殊な「独自のルール」や「暗黙の了解・不文律」があって、それがよく守られていると感じます。それを肌で感じるだけの余裕をもちたいですね。
ひとつ例をあげてみましょう。駅やバス停では整列をして待ちますが、それを無視して電車(バス)に乗り込む人をたまに見掛けます。そういった乗客は周囲から嫌な顔をされても注意されるようなことはないと思います。一方、コミケでサークルの行列を無視するような人はまずいません。もしいてもまず確実に周囲の参加者やスタッフより咎められて列の割り込みはできません。
つまり、コミケ慣れしていない人には「ちょっとしたズル」のつもりで、コミケでは重大なルール違反者になってしまうことがありえるということです。例は少々極端な例だったかもしれませんが、さまざまな場面で普段なら笑って許されるルール違反、気にもされないようなマナー違反がコミケでは厳しく咎められてしまうかもしれません。
そこで周りを良く見て何がやっていいか悪いか、自分が今からやることはやってよいことなのかどうかを判断する能力ということになります。別にコミケだけのことではありません。
例をあげると、
- 外に出てちょっと一服
- なぜか人がいない場所がある。ちょっと座ろうかな
- なんでそこに人が寄ってこないか周りを確認して判断しては? 防災上の理由で立入禁止なのか、列の移動や販売のため一時的にできた空間ではないかといった理由を考え、本当に座っていいかどうかを判断します。
- エスカレータの右側は歩くだろう?
- だれも通ってない近道発見!
- 誰も通ってないことは、たいてい通ってはいけない理由があるということだ。素直に流れに沿って回り道をすべし。もちろん本当に近道って場合もありますけどね。
- この通路から出たいのだけど、入る人ばかり
- たぶん一方通行ですね。出入口を中心い会場は一方通行にしている個所が多いので一度移動すると(大回りをしたり一回外に出ないと)帰ってこれないことがある。会場の通路は自由に好きなところを歩けないので注意します。
- 押さない
- 走らない
一方通行や通行禁止の場所にはスタッフがいて人を誘導しているのですが、初心者は誘導があるということを知らないかも。もしそうなら、スタッフの存在を気にしたり、スタッフの声に耳を傾ける意識も低くなると思う。
あと、書かなかったけど徹夜問題。ルール以前と思っているから論外扱い。かなり昔の知人でコミケ初参加から徹夜を当たり前のように思っている人がいて意識の違いに愕然としたことがあり。もう、こんな人は来なくていいよとおもう。
冒頭で書いた「暗黙の了解」がコミケでよく守られているのは、特にベテランの参加者が持っている「危機意識」が受け継がれているということもあると思っています。
古い参加者で幕張〜晴海〜有明と会場が移るたびにコミケの開催が綱渡りで続いてきたことを知る人は、自分らの軽率な行動でコミケは簡単に潰れるってイメージがあると思います。今はコミケが有明に根付いてしまい会場についての危機感はなくなってきたと思いますが、ちょっとしたきっかけで「潰れる」ということは変わりないと思います。
徹夜にしろ一方通行や立入禁止にしろ、そういうルールがあるってことは破れば危ないってことですし、それは最悪への近道になりかねないってこと。長年受け継がれていたコミケの場を守りたいという意識を参加者がもてれば、ルールを守る意識とともにコミケについていろいろ見えてくるものがあるのではないかと思いますが…。
まあ、カタログは読もうね。注意書きは当たり前のことと思わないで。内容も毎回同じって事は絶対無いから。読めばおもしろいし。読まないで参加する(参加できる)ことが通と思っている人は通でなくて厨です、いやまじでw。