まいさんの日記

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自宅回線のIPv6(IPoE)対応と回線増速(ギガ化)

[日記] 自宅回線のIPv6(IPoE)対応と回線増速(ギガ化)

 今月の中頃よりやっていた、回線状況の改善についての覚え書きです。
 ちょっと長文。内容は、IPv6化準備 → NTTにIPv6申し込み → ISPIPv6申し込み → IPv6化 → ギガ回線申し込み → 申し込み後のやりとり → 機器交換と開通、といった流れで記載しています。


 さて、切り替える前のうちのネット回線は、特に20時~23時くらいのニコ生の配信番組、YouTubeLiveなどの配信などで重くなることが顕著で、せっかくの光回線なのに画質を低くしないとまともに見られない、もしくは最低画質でも一瞬止まることが頻繁に発生するような状況になってきました。プレミアム会員登録やチャンネル登録しててももったいない状況。

 改善方法としてはいろいろありますが、割と簡単にできる方法として、IPv6の対応と回線増速を行うことにしました。
 ISP契約は、特に速度によってコースなどが変わらないので変更なしです。

 なお、変更前の回線プランは「フレッツ光ネクスト マンション ハイスピードタイプ」の光配線方式でした。下り200Mbps・上り100Mbps。

とりあえず結論から

  • 回線変更前
    • NTT回線契約:フレッツ光ネクスト マンション ハイスピードタイプ(光配線)
    • プロバイダ契約:DTIのシンプル(ISP契約のみのプラン)
    • 夜間(混雑時間帯)の状況:ニコ生、YouTubeライブは高画質は不可。最低画質でも停止多発。何度も手動リロードしていた
    • 混雑時間帯の回線速度:下り10Mbps程度で、1Mbps以下になることも。上りは数十Mbpsあった
    • 空いている時間帯の回線速度:下り150Mbps、上り90Mbps程度で、回線の契約速度に近い
  • IPv6(IPoE)化後
    • NTT回線契約:同上の契約に「フレッツv6オプション」を追加申し込み(無料)
    • プロバイダ契約:上記プランだが、接続方式をiPv4 PPPoEからIPv6(IPoE)に変更(無料)
    • 夜間(混雑時間帯)の状況:ほぼストレス無くなり、2窓同時視聴なども出来るようになり、頻繁な一時停止もほとんど発生しなくなった。(ただし、全くなくなったわけではなく、ラグなどは発生することも)
    • 混雑時間帯の回線速度:下り上りとも100Mbps程度に。特に下りの速度が大幅改善
    • 空いている時間帯の回線速度:下りが400Mbpsくらいまで上昇、上りは100Mbps程度
  • 回線増速(ギガ)後
    • NTT回線契約:フレッツ光ネクスト ギガマンション スマートタイプ(光配線)
    • プロバイダ契約:※同上
    • 夜間(混雑時間帯)の状況:※同上
    • 混雑時間帯の回線速度:※同上
    • 空いている時間帯の回線速度:下り、上りとも500Mbpsくらいまに上昇

まずは結果だけ、詳細について知りたければ以下を読んでね。

まずは、IPv6(IPoE)対応

IPv6IPv6(IPoE)や、その技術である「IPv4 over IPv6」)について、IPv6(IPoE)で早くなる技術的説明はここではしません。

 現在のISPDTI)の場合、「IPv6(IPoE)サービス」の申し込みを行いますが、申し込むとIPv6の接続方式としてIPoE方式の「OCNバーチャルコネクト」という技術を使用するようです。まずは自宅のルータ等がこれに対応しているか確認します。

 うちの自宅のネットワーク機器の構成は、ONU機能のある「PR-S300HI」というホームゲートウェイ(HGW)でひかり電話を使用。このHGWではルータ機能は使用せず、配下にNECプラットフォームズ製の無線LANルータを接続し、PPPoE接続をしておりました。しかし、この無線LANルータは、OCNバーチャルコネクトには対応しておりません。一方で、HGW本体は対応機種のようです。

自宅ネットワーク機器の準備

 そのため、まずネットワーク構成を変更します。
 HGWをPPPoEルータとして使用するように設定。無線LANルータは、無線LANアクセスポイントとしてゲートウェイモードで動作するように変更しました。
 この状態で通信が出来ることを確認、移行準備が整いました。
 実際はこの作業が必要だったかどうか分かりませんが、もっとも外(回線)側の機器を対象の機器かつ、インターネット接続設定で使用している状態にした方がいいのかもという判断です。

NTTをIPv6対応に

 フレッツの回線側でIPv6が出来るように「フレッツ・v6オプション」を申し込みます。回線契約時の書類「開通のご案内」を手元に用意しておきます。
 NTTの「サービス情報サイト(昔のフレッツスクエア)」で申し込めば工事費用やらがかからないため、そちらに接続して申し込みを行います。サービス情報サイトへのアクセスは、通常のインターネット契約とは違うPPPoEの登録が必要ですので、ちょっと時間がかかりましたが、問題なく接続と申し込みが出来ました。
 調べたところによると申し込み後、早ければ2時間程度で有効になるとのことでした。

プロバイダ側をIPv6対応に

 プロバイダ(DTI)の会員向けサービスのページから、IPv6サービスの申し込みを選択します。このとき、必要な機器を所持しているか、その機械はHGWか他のルータかの選択、NTTの回線契約情報の登録などがありました。なお、このタイミングでNTTの「フレッツ・v6オプション」に無料で同時申込も出来ることは事前に知っていましたが、先に書いたようにNTTに直接申し込めば即対応するのに対し、ISPからの申し込みだとある程度のタイムラグが発生すると予想されたため、このサービスは使用しませんでした。
 こちらの契約は、翌日には完了するとのことでした。(実際には申し込んで数時間後に有効になり、当日中にIpv6(IPoE)対応の通信環境になりました)

申し込みから開通まで

 申し込んでから、実際にIPv6(IPoE)対応の回線が使用できるまでの流れですが、申込時に回線IDと接続機器(HGW)を申請しており、HGWはNTT側から接続回線の設定変更が可能なので、こちらでHGW等にログインしたりしての設定変更はする必要がありません。

 HGW内の設定がどのように変わったかを比較した感じでは、以下のようになっていました。

  • メニューの「基本設定」の下にある「接続先設定(IPv4 PPPoE)」に設定していたメインセッションのPPPoE接続が切断され、こちらで有効には出来ない状態で無効(グレーアウト)になる。
  • メニューの「基本設定」の下にある「接続先設定(IPv6 PPPoE)」が消えた

 ルータの接続先設定は使われなくなっているため、IPv6(IPoE)で接続しているかはわかりにくい状態です。

IPv6(IPoE)化による環境の変化と最高通信速度の件

 通信回線のIPv6(IPoE)化による通信環境の改善ですが、こちらは確実に改善しました。
 夜間の20時以降に、ニコニコ生放送やYouTubeLiveの配信を同時に視聴しても、それなりに高画質でほぼ止まることなく視聴できるようになりました。
 インターネットの速度計測を行うと、混雑時間帯でも下り100Mbpsに近い数字が出ます(これまでは10Mbpsを割るような状態だった)。
 深夜や朝、日中などの比較的空いている時間帯では、下り350Mbps、上り100Mbps程度の速度が出るようです。

 ここで、下り200Mbps契約の「フレッツ光ネクスト マンション ハイスピードタイプ」なのに、それ以上の速度が出ていることが分かります。
 ハイスピードタイプの200Mbps契約は、WAN側の光のリンク速度が1Gbpsのものを、NTT側で下り200Mbpsに帯域制限しているタイプで、IPv6(IPoE)接続になるとここの帯域制限の対象外になります。
 よって、200Mbps契約でも1Gbps契約と同じような速度が出るのです。なお、上りの100Mbpsは変わらないようでした(IPv6(IPoE)にしても変化なし)。

 なお、ここまでのIPv6(IPoE)対応は無料ですね。

次に回線増速です。

 IPv6(IPoE)対応で、回線状況が大幅に改善したため、回線1Gbpsへの増速はしなくても良いような状態になりましたが、とりあえず申し込みをしていたのでこちらについても進めました。
 ここからの対応は有料や料金の変更があります。
 結果だけ書きますと切替する工事料金が2000円。月額料金が毎月500円アップになります。

回線切替申込

 先ほども使った「サービス情報サイト」で、回線プラン変更を申し込みます。
 1Gbps対応のコースは、うちのような集合住宅の場合、ルータや電話機能が無いONUをレンタルする「マンション・ギガラインタイプ」と、無線LANひかり電話対応HGWをレンタルする「ギガマンション・スマートタイプ」の2種類がありますが、うちはひかり電話を使っているので、後者を選択することになります。(ギガラインタイプでひかり電話装置をレンタルという方法もありますが、スマートタイプより毎月の費用が高くなります)
 回線工事日は申し込める段階での最短の日を選択。9営業日先のようです。
 なお、申し込み段階ではこのあたりを充分に把握していなかったため、「ギガラインタイプ」で申し込みを行っており、後に変更することになりました。そのあたりは下記で。

申し込みから開通前まで

 ネットで申し込みから、5日後くらいにNTTよりメールが届き、申し込みに関しての確認事項があるためNTTの指定のURL(ユーザ個別へのお知らせサイト)へ接続するように案内されました。
 認事項の内容は、「ギガラインを申込んでいるが、ひかり電話契約をしているのでスマートタイプの方をおすすめする、2年割などで割引も一緒にどうか。特に連絡が無ければ申込内容(ギガライン)で進めることになるので、変更を希望される場合はNTTに連絡を」といったものでした。
 早速、お知らせに載っていたNTTの担当者に連絡を取り、現状に沿った契約(スマートタイプ、2年割の適用)に変更しました。
 このときの連絡で、今後の予定なども確認。工事が訪問なしの局内工事(無派遣工事)であること、新しいHGWが4日後(申込日から7日後)に届くこと、回線切り替えが8日後の午前中に行われるため、それ以降にHGWを交換すると、30分程度でNTT側で機器が切り替わったことを認識して回線が開通する等が分かりました。
 また、IPv6を使用していることについて何か注意する点が無いかについても確認もしてみましたが、IPv6は回線IDに紐付いている契約のため、HGWの交換を行っても特に設定や契約の変更や申し込みは不要とのお話でした。
 なお、契約を見直したことによる工事日の延長等は発生しませんでした。

 新しいHGW一式は予定通りのスケジュールでゆうパックにて届きました。届いた機材の内容は下記の通りでした。

  • ホームゲートウェイ「RX-600KI」
  • 無線LAN子機「SC-40NE<2>」
  • 小型ONU「GE-PON<FA>A SFP-ONU<1>S」
  • 宅内配線用光ケーブル
  • 既存のHGW一式の返却用袋や伝票
開通日の設置作業

 時間がきたので、届いた機材を開けて作業に入りました。

 まず、新しいHGWに無線LAN子機を差し込みます。RX-600KIは、無線LAN機能(5GHz帯、IEEE802.11a/n/ac)が内蔵されており、2.4GHz帯の子機「SC-40NE<2>」を挿すことで同周波数帯の IEEE802.11b/g/n とともに無線LANが使用できるような機種です。なお、子機を挿さないとHGW内蔵の無線LAN機能も使えないというのはNTTのHGWの共通仕様ですね。
 また、RX-600KIにはONU機能は無いため、同梱されいていた小型ONUをHGWの専用のLINE端子に接続します。小型ONUは縦横1cm角で大きさは長さ7~8cmくらいの小さな棒状で、片方が光ケーブル(コネクタ)の挿し口があり、逆側はHGW側に挿すコネクタです。予めHGWに差し込んでおきます。

 次に、既存のHGWを取り外します。電源(ACアダプタ)を抜き、LANケーブルと電話線を外します。次に、ひかり電話に接続されている光ケーブルのコネクタを注意深く抜き取ります。自宅にある光ケーブルは、Bフレッツの頃よく使われていた、曲がりやねじりに弱い堅さのあるケーブルなので、外したあともねじれたり折れたりしないように注意しなければいけません。

 なお、荷物にあった宅内配線用光ケーブルですが、宅内に光コンセントがある場合は、そことONUを接続するものですが、うちの場合は、光コンセントや光成端箱(光コンセントのローゼットみたいな、タバコの箱くらいの大きさの器具)がなく、屋外からの光ケーブルにそのまま光コネクタが付いてONUに刺さっていたタイプでしたので、このケーブルの交換は出来ませんでした。

 既存のHWGから外したLANケーブル、電話線、光ケーブルを新しいHGWに接続したら、ACアダプタをさして電源を入れます。
 ここから光回線がリンクするまでしばらくは待機です。

 なお、今回無線LAN機能がHGWに付いたことにより、アクセスポイントとして使用していたNEC無線LANルータの方は取り外すことにしました。
 今回のHGWの無線LAN機能ですが、最新のIEEE802.11ax(Wi-Fi6)等には対応していませんが、5GHz帯は4x4ストリームで、IEEE802.11acなら最大1,733Mbps、IEEE802.11nなら600Mbpsと高速です。ただし、2.4GHz帯用の子機は古いタイプのため、IEEE802.11nでも300Mbpsとのこと。

 取り外した無線ルータとのスペックの比較だと、5GHzはHGWが高速だけど、2.4GHz帯はHGWが低速。
 これまでAPは普段スマホ等を扱う居室内にい置いていたけど、HGWは隣の部屋。今は、ふすまは開けているのですぐ横にあるようなものだけど、冷房などを入れて部屋を閉め切った場合は速度が落ちるかもしれません。
 このあたりで無線の使い勝手が悪く感じるようになったら、HGWの無線を切って無線LANのAPを復活させるか、両方とも有効にしてローミング的に使うかも考えたいところです。

開通と設定作業、動作確認

 電源を入れたからしばらくの間は、PCから新しいHGWに接続しても「接続回線探索中」と出て設定画面に進めませんでしたが、30分ほどすると光の接続が復活したようで、HGWにログインできるようになりました。
 最初に機器設定用パスワードを登録。次の画面で利用タイプとのことで、インターネット接続先を設定をするかどうか質問されたので、ここでは「インターネット接続先を設定しない」に設定を行います。通常のPPPoE接続であればここで接続アカウントとパスワードを入力しますが、IPv6(IPoE)であれば前のHGWでも結局無効にされるので、ここは入れないでも問題ありません。

 次に無線LANWi-Fi)の設定を変更します。
 2.4GHz帯も5GHz帯も、デフォルトのSSID/パスワードから、これまでの無線APで使用していたものに変更します。
 無事、スマートフォンタブレットWi-Fiからリンクが取れたので無線LAN設定は終了。HGW側の設定するところはこれくらいですが、ログアウトする前に、設定をファイルに保存しておきました。

 しばらくすると、回線切り替え時から動作が止まっていたTwitterクライアントが、最新のTLを取得したのを見て、通信の復旧を確認。
 一通りあちこちのサイトを巡って問題ないことを確認して作業は終了しました。

 通信速度の計測をしましたが、下りは300~400Mbpsあたりで大きな変化はなし。上りは、これまでの帯域の100Mbpsの制限が外れたため下り寄りも少し早めの500Mbpに近いところになりました。
回線速度(下り434.4Mbps、上り483.3Mbps)

 以上で作業は終了。
 しばらく使って問題なければ、既存のHGWを所定の手順で返却すれば完全に終了です。


 回線IPv6(IPoE)化や回線増速の参考になればいいかなと思います。